キューブリック作品を何本か見た感想

スタンリー・キューブリックの映画はアイズワイドシャット、シャイニング、時計仕掛けのオレンジなど、非道徳的なモノが多い。

けれど、わたしの場合、同じようなテーマのB級映画に比べて、あまり嫌悪感を感じなかった。自分は割とそういうのは過敏に反応して、嫌がるタイプだと思う。

 

多分、視覚的にあまりにも美しいし、非道徳的な行動をとっている張本人たちが心から楽しんでいるようにみえるので、そんなに悪いことではないのだろうかと、錯覚してしまうからだと思う。

 

具体的には、カメラワークも工夫されているし、随所に左右対称がちりばめられていたり、色彩も鮮やかで、服や内装もデザインが凝っている。あとはなにより登場人物が魅力的に描かれている。

 

”美しい=よいもの”という図式がふだんから培われてしまっているから、どんなに残酷なシーンでも、美しいと直感的にいいものと錯覚してしまうんじゃないのかなと、感じた。

 

そういう仕掛けというか、ひっかけというか、問題提起を言葉を使わずにやってのけているところがキューブリック作品の不思議と人を惹きつける理由の1つなのかなと思う。

 

 

 

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