お金持ちがちょっとした儲けに一喜一憂しないわけ ウェーバーフェヒナーの法則

株取引やFXなどで初心者はちょっとした儲けと損失に一喜一憂してしまいます。   一方で、資産を増やしたベテラン投資家たちは、一度に大きなお金を投資しても、細かい損失や儲けに一喜一憂することなく資産運用しているように見えるのはなぜなのでしょうか?   今回は、ウォール街の物理学者という本の内容から、その訳をご紹介したいと思います。     貧乏だと、ちょっとした損失が生活の質にかかわってくるため、お金持ちの方が気が楽だという理由も関係するでしょう。   しかし、実はこれには金銭的余裕が理由とは片付けられない心理学的根拠が隠されているのです。   合理的であれば、どんな時にも10円の儲けは同じように感じるはずですが、10円の喜びは状況によって変化してしまうのです。   この法則に気づいた心理学者はこんな実験をしました。   最初に1kgのおもりを持っていたひとは1gのおもりをさらに増やされても気づきませんが、最初に1gのおもりを持っていたひとは1gのおもりを増やされるとすぐに気づくことができます。   ウェーバー・フェヒナーの法則というそうです。   じつは、これはお金に関しても当てはまるのです。   10ドルが11ドルになったときと、100ドルが110ドルになったときと、になったときの嬉しさがおなじになるのです。   人間は絶対的なお金の増減よりも、どのくらいの割合変化したかどうかに、感情が左右されてしまうようです。   このため、資金に余裕のない人が10000円投資して、1000円儲かっただけでも満足してしまったり、1000円損しただけで、大きなショックを受けて、長期保有していた方がお得な株をてばなしてしまったり、投資そのものをやめてしまったりします。   しかし、そんな間に資金に余裕があるお金持ちは、1000万円投資して、1日に1万円単位で値動きしても、まったく動じずに普段通り過ごしていたりします。   それは、元々の投資額が大きいから、ショックをうけないのが理由です。   投資や資産運用で心の余裕を保ち合理的判断を続けるためにはまず稼ぐことが大切である理由は、こんなところにも隠れているかもしれません。