内向型人間のすごい力

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『内向型人間のすごい力』 スーザン・ケイン 内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える (講談社+α文庫)

この本は、外交的でコミュニケーション能力の高い人間がもてはやされ、グループワークの場で意見を述べる能力を高めるための授業や会議の重要性ばかりがクローズアップされている現代に警鐘をならし、もっと孤独に個人が能力を高める能力を高めることの重要性を説くために書かれている。 個人の能力を高めるための最短距離 まず、グループワークや共同作業では効率的に能力を高めることはできず、革新的なアイディアも生まれにくいということをいくつかの具体例を用いて証明していく。 例えば、心理学者のアンダース・エリクソンが行った研究で時間の使い方と能力への影響に関するものがある。 ※エリクソン:練習時間と音楽家の能力に関する説(プロになるには約1万時間が必要)で有名であり、偉大な業績を上げる人はどのようにしてそれを成し遂げるのかについての研究に生涯を費やした。 まず、エリクソンは、バイオリン専攻の学生を以下の3つのグループに分けた。 1.将来世界的なソリストになれるほどの実力を持った生徒 2.『すぐれている』という評価にとどまるが、将来は演奏家になれそうな生徒 3.演奏者になるには能力が足りず、教師を目指している生徒 生徒たちに、練習時間やその使い方について尋ねたところ、実は練習時間に割いている時間にはほとんど違いがなかったものの、時間の使い方に顕著な違いがあったのだ。 1,2のグループの学生は個人練習に割いている時間が多くなる傾向があった。 とくに1のグループの学生は個人練習を最も重要な活動だとみなしていることがわかった。 つまり、演奏家という集団のなかで活躍する職業であっても、一人で能力を磨くということが最も能力を向上させる可能性があるということだった。 クリエイティブな発想はどこで生まれるのか? クリエイティブな発想というのは会議のように大勢が集まった場では生まれることはほとんどないという。 本の中にはいろいろ具体例が挙げられているが、小説家のフランツ・カフカの言葉が特に印象的だった。 カフカは本を執筆する際は誰も寄せ付けないことが知られている。 『僕が書いているそばで、隣に座っていたいと君は言ったことがある。だけども聞いてくれ。そうすると僕は何も書けなくなってしまうんだ。なぜなら書くという行為はすべてをさらけ出す行為だから。そうした極限の状態に他人が入ってきたら、誰だって身がすくんでしまうはずだ。』 だが、孤独な作業がある種のクリエイティブな活動、プロフェッショナルな職業に向いているということは確かだが、このような孤独な作業に向いている人間とそうでない人間がいる。それはユングが初めて指摘した内向型と外向型という概念のことだ。 孤独な作業が得意な内向型人間 内向型の人間は孤独な作業に向いている。タイトルにもあるように内向型人間がすごい力を発揮するにはこの孤独な作業を”あえて”行うことが重要だと著者は指摘している。 ”あえて”と述べたのは、社会の傾向として外交的な人間のすごい力ばかりがクローズアップされているから、内向型人間にまで外向的であるように求める風潮が強く根付いており、孤独な作業の重要性が無視され、孤独を好むことが周囲に批判の目で見られることも多いからだ。 また、内向型人間はポジティブな刺激にもネガティブな刺激にも”高反応”な幼少期を送り、大人になってからも心のうちが不安や恐怖といったネガティブな感情で満たされることが多く、自信を失ってしまう場面も多い。 この本はそういった葛藤を抱える全世界の内向型人間に本来の自分が得意なことをもっと伸ばせるように、勇気を与えてくれるような本だった。 

 

 

 

夢や幻覚症状について描かれたシュールな映画

薬や統合失調症の症状として表れる幻覚や夢の世界などを現実を超越した世界をテーマとした8つの映画を紹介したいと思います。  

ブラックスワン

 

  ブラックスワンバレリーナを演じるナタリー・ポートマンが主演を勝ち取るための争いの中で、同世代のライバルからのプレッシャーや母親からの過剰な干渉で、精神を病んでいき幻覚に悩まされるという映画。   ブラックスワンで特にすごいと思ったのは、幻覚を見ているシーンもだが、恐怖を感じたとき、痛みを感じたときのカメラワークが、実際の私たちの感じている、主観的な世界をうまく表現しているところだった。   痛みを感じているとき、その体の一部分にしか意識が向かないときがある。   例えば、爪が割れてしまったとき、勉強に集中しなくてはならないのにそこばかり気になってしまう。   なんの異常もないときは、ほとんど意識に上らないのに。ほかのことを考えていても、その部分が気になってしまう。   安全だ、誰にも見られていないと思っていたから、他人には見られたくないことをしていたのに、突然誰かの存在に気づいたとき。   一瞬で心拍数が上がり、その誰かの存在に視線が吸い寄せられ、それまでにやっていたことから完全に意識がそがれてしまう。   そういった場面での主観的な感情表現がすごく忠実に再現されていた。   そういった意識の集中・主観的な見方をカメラワークで見せていたため、幻覚を見ているシーンもよりリアルに感じられたように思う。   ただ、素晴らしいと思う反面、あまりに主人公に共感してしまって、実際に痛みや恐怖を感じているように錯覚してしまい、見終わった後、非常に疲れた思い出がある。   一度しか見ていないけれど、すごく印象に残っている。   私の中では、いい映画だと思うけど、あまりに体力を使うので、もう一度見返すには感情的な障壁を感じる不思議な作品になっている。  

ビューティフル・マインド

  ビューティフル・マインド統合失調症ノーベル賞を受賞した実在の数学者、ジョン・ナッシュが主人公の映画。   ビューティフルマインドでは、作中に緑を効果的に使っていた。   作中では、主人公のジョン・ナッシュが数式をノートやメモ帖に書き込む際に、常にグリーンの色鉛筆で書き込んでいた。

三菱鉛筆 ダーマトグラフ 水性 緑 1P

主人公の洋服、親友の洋服にもグリーンが多く使われていた。   緑というのは想像力を豊かにする効果がある一方、自分の想像の世界にこもりがちなるという逆効果をもたらすらしい。     もしかすると、そういった心理効果を知っていたうえでの演出なのか、それともジョン・ナッシュさんの実際のエピソードを参考にしたうえでなのか私は知らない。   ただ、統合失調症患者が緑を好むという設定に、何らかの意味がありそうで興味深かった。   特定の精神疾患患者が一つの色を好んだり、嫌ったりという話はよく聞く。   ある種の精神活動と特定の色が共鳴しあったり、反発しあったりというのは、一般的なのかもしれないなと思った。    

パプリカ

千葉敦子は夢を共有できる装置DCミニの中で別人格「パプリカ」となって活躍するサイコセラピスト。夢探偵となって、犯罪者と夢の中で戦う。

インセプション

夢の世界へと出入りすることができるなか、ただ一人記憶を植え付けることに成功したコブはある人物にも記憶を植え付けることを依頼される。    

シャッターアイランド

バニラスカイ

未来世紀ブラジル

ゼロの未来

世界はマンコム社のコンピュータで支配されていた。自分のことを「我々」と呼ぶ変わり者で孤独なマンコム社のプログラマー・コーエン(クリストフ・ヴァルツ)は、コンピュータを通して、現実世界とかかわりを持つようになっていく。  

ナンバー23

この世は23という数字によって支配されているという考えに取りつかれた主人公(ジムキャリー)は徐々に精神に異常をきたしていく。    

ザ・セル

心理学者キャサリンは、最先端の技術を使って研究患者の精神世界に入り込む治療を行っている。ある日、異常連続殺人犯カール・スターガーの脳に入り、彼が拉致した女性の監禁場所を探り出して欲しいとFBIからの依頼を受ける。    

ディズニーの英語教材DWEの自宅無料体験記

娘が2か月になったころ、ディズニー英語教材DWEの自宅無料体験を申し込んでみました。   3時間ほどかかったので、さすがに疲れましたが、内容は充実していて面白そうでした。   私自身が英語で苦労しているので、娘にはらくをさせてあげたかったので、英語は早く習わせたいなとおもっていたので、0歳からスタートできるのはいいなとおもう一方、フルセット80万円はさすがにたかい・・・と思いました。   3時間のお話の中で印象に残ったことをメモしておこうかなと思います。  

 
  • 日本語は英語に比べて音が少ないから、小さいころに英語を聞かせないと、音を聞き取る能力が退化してしまう。
 
  • 2歳くらいはいやいや期がはじまったり、ほかにもっと面白いものが出てきてしまうので、早めにスタートすると楽。
 
  • 母国語と同じように、様々な難易度の会話を日常的に聞くのと並行して、文法を少しずつ学んでいくことで、英語も母国語のように自然に話せるようになる。
 
  • 早いうちに英語を身に着けてしまえば、将来英語を勉強するのにかけている時間をほかのことに使える。
   

  といったところでした。   さすがに即決できないお値段だったので、まだ購入していませんが、大人になってから、ちょっとした短期留学を1か月やるだけでも2・30万円くらいはかかることを考えると、そんなに高い買い物でもないのかなと思ってしまいました。   実際私も短期留学に行きましたが、たいしてしゃべれるようにもならなかったので、大人になってからかける30万円に比べたら、効果は高いかもしれません。   また、さすがディズニーがかかわっているだけあってうまいなと思うのは、「今しかできない」「将来の時間・お金が節約できるから、損しない」と協調するところでした。   もう少し大きくなって学校に通うようになれば、色々勉強しなくてはならないし、勉強以外にもいろんな経験をしてほしいなと思う親心をうまいこと刺激してくる営業トークでした。   また、DWEで検索すると中古品がたくさん販売されているのがわかります。   大体、フルセットでも40万円くらいでうれているようなので、使い終わった後に売ることを考えれば、会員費用と合わせて、実質5、60万円といったところでしょうか。   また、会員になると、子供が舐めたり、かじったり、壊したりした教材を取り換えてくれたりするそうなので、そこも正規品を買う意味というか買わせる工夫がありそうです。   また、マジックペンやクイズなど、遊べるものもついているようなので、もしこれだけでしばらく遊んでくれればかなりお得かもしれません。   育児休暇を1年間とることにしたこともあり、その間、娘と一緒に英語を復習してみるのもありかななんて、少し購入するほうに気持ちが傾いています。   もしまた購入したら、記録をしていきたいと思います。