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アンドロイドは電気羊の夢をみるか?

アンドロイドは電気羊の夢をみるか? フィリップ・K・ディック

この本の世界では、自分でダイヤルを選んで脳を刺激すると、その時の気分を選べる。物語の冒頭で、主人公の妻は敢えて、【自虐的抑うつを6時間】も選択する。

 

自分で自由に感情を選べるという世界にも関わらず、あえて落ち込むことを選択するというのは一見不思議な気がする。選べるのなら、幸せな気分でずっといたいと思うんじゃないか?

 

けれども、落ち込んでいれば、どうしてもやらないといけない事が、うまくいかなかったときの言い訳にもなるし、その後、どんなにとるにたらないことでも幸せに感じることができる。友人に心配してもらえるかもしれない。

 

結局のところ、つらく、落ち込んだ気分はうまくいかない世界で生き抜くための自己防御で、外からの力で辛い気持ちになるんじゃなくて、選んでいるのは、自分なのかもしれない。

 

冒頭のこのシーンはそういうことを示唆してるのかなと、思った。

 

もちろん、そうではない心の病もあるとは思うけど。

 

 

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